高齢者が安全に暮らせるサ高住!どんなバリアフリーが施されている?

公開日:2023/04/15  


現段階では介護の必要性は低いものの、老後の住生活について不安に思っていませんか?中には施設への入居を検討し始めた方もいらっしゃるでしょう。比較的元気で自立している高齢者に選ばれているのがサ高住です。今回はサ高住とはどのような施設か、安心して生活するためにどんなバリアフリーが施されているのかを紹介します。

そもそもサ高住とは

サ高住とはサービス付き高齢者向け住宅の略称で、主に民間企業が運営している賃貸住宅です。国の補助金制度があることから、近年施設数が増加しています。サ高住の対象者や受けられるサービスは以下のとおりです。

サ高住の対象者

入居の対象となるのは、60歳以上の高齢者、または年齢60歳未満でお住いの自治体より要介護認定を受けている方です。介護の程度は、自立している~軽度の要介護なので比較的元気な高齢者といえます。自立した高齢者の入居施設なので、介護が必要な場合は訪問介護などの外部サービスと契約。条件を満たしていれば同居人と一緒に入居できます。配偶者のほか、60歳以上の親族、要介護の認定を受けている親族、同居させる必要があると知事が認めるものも対象です。

受けられるサービス

常駐スタッフから安否確認や生活相談などのサービスを受けられます。それに加え、食事や家事の援助サービスの提供を行なっている施設もあるので必要な方は調べてみましょう。安心のサービスを受けながらも老人ホームに比べ制約が少なく、自由度が高い生活を送れるのが特徴です。

高齢者に優しいバリアフリー住宅

高齢者が安心して過ごせるバリアフリー住宅の需要が高まっています。バリアフリーという言葉は耳にしたことはあっても漠然としたイメージをお持ちの方も多いでしょう。一体どのようなものなのか、解説していきます。

バリアフリーとは

バリアフリーとは、高齢者や障害者が生活する上で障壁(バリア)となるものを除去(フリー)することです。元々は建築用語なので物理的障壁の除去という意味合いですが、心理的、制度的、社会的な障壁すべてを除去する考え方を指します。体が不自由であっても誰もが自分らしく生活するためにバリアフリーは必要です。バリアフリーが実現されれば、高齢者や障害者だけでなくすべての方が住みやすい社会になるでしょう。

バリアフリー住宅の必要性

超高齢化社会の日本では、4人に1人が65歳以上の高齢者です。年齢を重ねると身体の機能が低下し、安心だと思いがちの住宅の中で思わぬ事故が発生します。家庭内での不慮の事故による死亡者は交通事故死の2倍ともいわれているのです。その中でも多いのが溺死や転倒転落などの事故死。このような事故を未然に防ぐには、住宅にバリアフリー対策を施すのが有効です。生活は毎日のことなので、安心して快適に暮らせるようにしましょう。

サ高住に施されているバリアフリー

先述のとおり、高齢者が安心安全に暮らすためにはバリアフリー対策が有効です。国土交通省「サービス付き高齢者向け住宅の現状と課題」にはサ高住の登録基準のひとつとして、バリアフリー構造である(廊下幅、段差解消、手すり設置) と記載があります。サ高住には具体的にどのようなバリアフリーが施されているのでしょうか。

廊下幅

身体機能が衰えても安全に移動できるように、廊下幅は広く確保されています。廊下の幅は  78cm以上(柱がある部分は75cm以上) が基準となっており、これは壁の手すりを持って伝い歩きができる幅です。また、床材は転倒リスクを避けるため防滑性、衝撃吸収性のあるものを使用する施設が多く、心して移動ができるようになっています。

出入り口の幅

出入り口の幅は、居室の場合は75cm以上、浴室の場合は60cm以上です。廊下と同様に、とおりやすいよう広めに作られています。

段差解消

身体機能の低下で、すり足で歩きがちな高齢者は、カーペットや敷居などのささいな段差でも転倒する恐れがあります。サ高住では、玄関・便所・浴室・脱衣室・洗面所・寝室など日常生活空間が段差のない構造。高齢者の転倒は骨折など大けがにつながるので、段差が少ない生活は安心です。例外はあり、次に掲げるものはこの限りではないとされています。

手すり設置

筋力が低下し足腰が弱くなっている高齢者の生活には、手すりはかかせません。サ高住では以日常生活動作をサポートするため、階段・便所・浴室・玄関・脱衣所・廊下に手すりが施されています。それに加え、転落防止のためバルコニーや窓にも手すりがあるので安心です。

エレベーター

3階以上の建物の場合、建物出入口のある階に停止するエレベーターの設置が基準となっています。

まとめ

サ高住はどのような施設なのか、どのようなバリアフリーが施されているか紹介してきました。サ高住は自立している~軽度の要介護の比較的元気な高齢者が安否確認や生活相談などのサービスを受けられる施設です。バリアフリーとは、高齢者や障害者が生活する上で障壁となるものを除去すること。サ高住は、廊下や出入り口の幅が広く、段差解消、手すりやエレベーターの設置など、安心して生活できるバリアフリー仕様となっています。今回の記事を参考に、年齢を重ねても快適に生活できる施設を探してください。

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