健康で長生きするために!日々の生活の中で意識すべきこととは?
健康寿命という言葉をよく耳にするようになりました。健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」のことです。平均寿命と健康寿命の差が、「日常生活における制限のある健康でない期間」となります。健康寿命を長くするためには、どのようなことを意識して生活すべきなのかを考えてみましょう。
生活習慣を整える
毎日の生活習慣は、健康に大きな影響を及ぼします。なかでも食事と運動は健康な生活を考えるうえで、欠かせない項目です。そのポイントを見ていきましょう。
食事
バランスのとれた食事は、健康寿命を延ばすために大きな役割を果たします。バランスのとれた食事といわれても上手くイメージできない場合は、和食の一汁三菜を思い浮かべましょう。ご飯やパンなどの主食。みそ汁、スープなどの汁物。肉や魚を中心とした主菜。野菜、海藻、キノコ類などを使用した副菜1〜2品。これが一汁三菜です。
ただ、毎日そこまで考えて食事を作るのは難しいでしょう。そんな時は、なるべく多くの品目を少しずつ摂るように心がけるだけでも食生活は変わってきます。ご飯やパンはエネルギー源。肉や魚はタンパク質が多く含まれ、筋肉や内蔵を作ります。野菜やキノコ類はビタミン、ミネラルが豊富です。これらの中から偏りなくなるべく多い種類の食材を摂るようにするとよいでしょう。
副菜が足りなければ、野菜をたっぷり入れたみそ汁が副菜の役割も果たしてくれます。肉と数種類の野菜、キノコ類を一緒に炒めれば主菜と副菜を一緒に摂ることも可能です。
また、一度に多くの量が食べられない、肉や魚を食べる量が少なくなってきたという方は、おやつにチーズやヨーグルトなどの乳製品を摂ることでタンパク質をおぎなうことができます。同時に、よく噛んで食べることも大切です。消化がよくなり、胃腸の負担を減らすことができるからです。一口20回以上噛むことを目標にしてみましょう。
あまりむずかしく考えず、多くの品目を少しずつ、よく噛んで食べることから始めてみてください。ただし、持病があって食事制限がある方は、医師と相談しながら献立を立てるようにしましょう。
運動
適度な運動は、健康を保つうえでとても重要です。運動習慣がないと体力が低下し、転倒しやすくなったり病気になるリスクが増えたりするとされています。おすすめは、ウォーキングや水泳などの有酸素運動です。心肺機能を高める、骨を丈夫にするなどの効果が期待できます。
毎日散歩をするのもよいでしょう。定期的に水泳を楽しむのもおすすめです。泳げない方は、水の中を歩く水中ウォーキングもよいでしょう。運動が身体によいことは分かっていても、習慣がない方は実行に移すのがむずかしいかもしれません。
そんな方は、普段の生活の中で歩く歩数を少しずつ増やす努力をしてみましょう。たとえば、駐車場では建物から遠くに車を停めるようにする、大きなショッピングモールで歩きながら買い物を楽しむ、スーパーへ行く時に遠回りをする、などです。
そういった心がけから、徐々に身体を動かす習慣を身につけていきましょう。また有酸素運動と同様に、筋肉トレーニングも健康維持に有効とされています。自宅でできる範囲でも充分です。例としては、安定したものにつかまり、ゆっくりかかとの上げ下げを行う、椅子に座り片足ずつ前にのばして数秒間上げるなどになります。
体力に応じて、ご自身で少し辛いなと感じる回数から始めるとよいでしょう。いずれも無理は禁物です。「やらなくてはいけない」と思うとストレスになってしまうので、楽しんでできるように工夫することも大切です。
趣味を楽しむ
熱中できる趣味を持つことは、認知機能低下の防止になります。厚生労働省も、認知症予防や支援の方法のひとつとして、趣味活動や生涯学習の活動を推奨しています。それには「第二の人生、思いっきり趣味を楽しむぞ」というポジティブ思考で生活を楽しむことが大切です。
現在、趣味がある方は続けて楽しみましょう。また、新たに興味の持てることを探してみるのもよいかもしれません。どうしても趣味が見つからないという方は、若い頃の趣味を再開してみてはいかがでしょうか。昔使っていた楽器、絵の具、書道道具などが押し入れの奥で眠っているかもしれません。
一度経験したことがあるものなら、入りやすいのではないでしょうか。読書、手芸、園芸、散歩、俳句などがシニアに人気の趣味として取り上げられることも多いですが、それらにとらわれず、ご自身に合った趣味を見つけてみましょう。
心身ともに充実させたければ高齢者向け住宅がおすすめ
それでは、実際にどのような生活が考えられるでしょうか。自宅でたくさんの家族に囲まれてにぎやかに過ごす、夫婦で静かに過ごす、一人で気ままに過ごす。それぞれよい点はあります。
しかし、不安な点も多いのではないでしょうか。たとえば食生活の不安、体調の不安など。一人暮らしの場合は、それに加えて孤独感を感じている方も多いかもしれません。そんな方は、高齢者向け住宅で暮らすことを選択肢のひとつに加えてみてはいかがでしょう。
バランスのとれた食事、家事全般の介助、生活面での相談など、施設によってさまざまなサービスを受けられます。介護付きの施設、看護師が在籍する施設では、必要に応じた介護や医療を受けることも可能です。
また、娯楽施設を設けている施設もあり、趣味を楽しむ機会も作りやすくなります。そういった場では、入居者同士のコミュニケーションも生まれ、適度に刺激のある生活が期待できるでしょう。
その結果、健康寿命を延ばすことにも繫がります。自宅で生活するのとほぼ変わらずに自由な生活ができる施設も多いので、安心して自分らしい生活をおくりたい方におすすめできる生活様式です。
健康で長生きするための生活を考えてきました。食事や運動量を見直し、ポジティブ思考で趣味を楽しむことで健康寿命を延ばせるよう取り組んでみましょう。早いに越したことはありません。しかし、遅過ぎることもありません。ご自身に合った健康的な生活を築いていくことが大切です。そして、生活の場として高齢者向け住宅という選択肢も頭に入れておくと、将来の生活設計の幅も広がることでしょう。