サービス付き高齢者向け住宅を利用する際の注意点について解説!
年齢を重ねるにつれて、将来の生活に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。一人で自立した生活が困難な高齢者を支援する物件や施設には、さまざまな種類があります。そこで、将来的にお年寄りの方向けの物件への入居を検討している場合は、種類ごとの特徴を知った上で検討することが大切です。
サービス付き高齢者向け住宅の魅力
お子様が独立したり、配偶者が亡くなったりすることによって、将来的に一人で生活をしなければならないことがあるでしょう。しかし、年齢を重ねると体力や筋力が衰えてきたり、病気にかかりやすくなったりするのも事実です。
そして、昔は家族で住んでいた家を一人で管理することが難しくなる場合や、買い物に出かけて重い荷物を運ぶことが難しくなることも珍しくありません。しかし、一般的な老人ホームは、要介護認定の重度が高かったり、認知症を発症していたりと明らかに一人で生活をできない方を対象としていることがほとんどです。
つまり、大きな病気がなく、自立して生活ができるお年寄りの方を対象とした高齢者向けの施設は少ないのが現実なのです。そこで、現状は一人で自立した生活ができる高齢の方を対象にした物件として、サービス付き高齢者向け住宅があります
施設ではなく賃貸物件に分類されるものであり、入居者の生活の自由度が高いことが最大の魅力です。実際に、自立した生活を支援するという目的の物件であることから、提供しているのは基本的に安否確認と生活相談だけなのです。
つまり、老人ホームのように就寝時間や食事の時間、入浴時間などのスケジュールが決められているわけではありません。そこで入居者は、日中に出かけたり、友人と会ったりすることも自由となっています。
ただし、高齢者を対象にした物件であることから、バリアフリー構造が採用されており、施設によっては介護サービスを提供している場所もあります。また、あえてシンプルなサービス内容を採用しており、入居費用や毎月の費用が他の施設よりもリーズナブルなことも魅力だといえるでしょう。
サービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームの違い
お年寄りの方の生活を支援する目的として運営されている施設物件にはさまざまな種類があります。そこで、入居を検討する場合は、自分がどのような支援を必要としているのかということや、費用、求める生活などをイメージすることが大切です。サービス付き高齢者向け住宅と有料老人ホームの違いについて解説します。
まず、有料老人ホームは入居条件が原則として、65歳以上で介護認定が要支援1~5の方のみを対象としています。そのため、介護を必要として入居される方の生活を支援する目的として運営されており、そのためにスケジュールが決められています。
一方、サービス付き高齢者向け住宅は原則として、60歳以上の方を入居条件に定めており、介護認定を受けている必要はありません。そこで、安否確認や相談などのシンプルなサービス内容によって、入居者の自立した生活が実現できるよう支援しているのです。
また、毎日のスケジュールが決められていないことから、自由に生活が送れることが異なるポイントだといえるでしょう。
サービス付き高齢者向け住宅を利用する際の注意点
入居者が自立した生活が送れるように支援しておりメリットが多い物件ですが、入居を検討する際には注意点もあります。まず、入居後に老化や病気によって食事や入浴、排せつなどを支援してもらわなければならない状態の場合、基本的に外部の事業者に自ら依頼する必要があります。ただし、なかには物件を運営する事業者がサポートをしてくれる場合もあるため、サービスの内容や費用を検討して選択するようにしましょう。
また、入居する物件のなかには、自分で生活ができる方のみを対象としている場合があります。その場合、生活が困難であるような病気になると、契約上の問題で退去になってしまう可能性もあります。生涯同じ物件で生活がしたいという場合は、入居前に介護サポートがあるかどうかを確認しておくと安心です。
また、運営している事業者によっては、退去になる場合に次の施設を探してくれる場合があります。そのほかにも、賃料が支払えないという経済的な問題によって退去しなければならないケースが発生することがあります。
経済的な問題は事前に金銭のやりくりを計算しておくことで、ある程度防ぐことが可能です。そのため、入居前に何年住むのかを考慮して事前に計算しておくようにしましょう。
サービス付き高齢者向け住宅の最大の魅力は、入居者が自由な生活を送れるという点です。ただし、一人で生活ができる状態の方を対象としているため、入居後に病気になってしまった場合の対応などは事前に確認しておくようにしましょう。また、経済面で問題は発生しないか、介護が必要になった場合のサポートがあるかどうかという点についても、入居前にチェックしておくと安心です。