シニア向け賃貸住宅とは?高齢者向け住宅とは何が違うのか解説!
シニア向け賃貸住宅と高齢者向け住宅と呼ばれている住まいがありますが、似たような名前なので違いがわからないという人も多いでしょう。そこで本記事では、それぞれの特徴や違いについて解説します。シニアになってからの暮らしを考えている方やご家族の方はぜひ参考にしてください。
シニア向け賃貸住宅とは
子どもがいたり将来的に考えていたりする家庭では、家選びは子どもと住むことを前提に部屋数や広さを決めることが多いでしょう。
そのため子どもが成長し、巣立ってしまうと家が広すぎると感じたり、戸建てであれば2階へ上がることに大変さを感じたりといった理由で、家を売ってほかへ引っ越すことを検討する人も少なくはありません。
子どもがいなくても、会社の近くに住んでいた人が退職をきっかけに住む場所を変えたいと思うこともあるでしょう。そんな方におすすめなのがシニア向け賃貸住宅です。
子どもと同居はするつもりはないけれど、なにかあったときのために近くには住みたいという方や、老人ホームには入りたくないという方からも人気があります。シニア向け賃貸住宅とは、バリアフリー対応の賃貸住宅です。一般企業が運営をしており、都道府県などの認可が必要です。
基本的には、介護がいらない元気な方や、軽度の要介護者が入れます。入居の際に敷金、礼金、賃料、管理費などを払う点は一般的な賃貸と同じです。一度入っても、住み心地が悪かったり、サービスの中身が合わなかったりという場合に解約することも簡単にできます。
有料老人ホームに比べて安く入居が可能な点もうれしいポイントでしょう。物件によっては、食事や洗濯、掃除などの日常のサービスや、緊急時の対応などの、安心して暮らしていけるようなサポート体制が整っています。
また、相談員が定期的に訪問し、暮らしをサポートするサービスを設けているところが多く、困っていることについて具体的なアドバイスや支援を受けたり、相談したりできます。
門限や外出などについてのルールがなく、完全個室の空間で、自分の時間を大切にしながら、自由なライフスタイルを続けられるのも魅力のひとつです。
また、一般的な賃貸と比較して入居がスムーズというメリットもあります。定年退職をした方が賃貸マンションに入るとなると、大家さんや不動産会社からは家賃の滞納や孤独死などの問題が起きた場合のリスクを心配されます。
預貯金や年金が充分にあったとしても、年齢や収入がないことを理由に断られるケースが多いのが現状です。その点、シニア向け賃貸住宅なら、身元引受人を定めれば、預貯金や年金があればスムーズに入居できます。身元引受人が定められなくても、保証協会などの利用が可能です。
シニア向け賃貸住宅と高齢者向け住宅の違い
シニア向け賃貸住宅と高齢者向け住宅はどちらもシニアの方が入れる賃貸住宅です。
高齢者向け住宅の特徴
高齢者向け住宅は、充実したサービスの提供がある賃貸住宅で、ここ10年ですっかり身近な存在となりました。認可されるには施設や設備、サービスの面で一定の条件をクリアする必要があるため、シニアの方の生活の質を維持するためのサポートがしっかりしています。
できるだけ長く自立して暮らしたいと考えている人にとってはちょうどいいでしょう。もし介護が必要な状態になったら、外部の在宅介護サービスを紹介してもらえます。
すでに介護が必要な状態の人の場合は、介護型のところもあります。介護スタッフによる生活支援や介護サービスを受けられるため安心です。
シニア向け賃貸住宅と高齢者向け住宅の違い
シニア向け賃貸住宅と高齢者向け住宅には大きな違いはありません。
いずれもバリアフリー設計がされており、老人ホームと違って、台所やトイレ・お風呂が完備された個室で、プライバシーを保ちながら過ごせることや、時間やほかの入居者を気にせず家族や友人とのコミュニケーションが取れたり、自由に外泊もできたりすることが魅力です。
さらに高齢者向け住宅なら、個室訪問など、親身に寄り添った見守りサービスを受けられます。シニア向け賃貸住宅も、緊急駆けつけサービスや健康相談のサポートがあり、一般的な賃貸よりも安心して暮らせます。ご自身だけでなく、家族にとっても安心感があるでしょう。
高齢者はどの施設に入居するべき?
シニアの方がどの施設に入るべきかという問いに決まった答えはありません。施設によって住み心地もサービスも違うため、自分がどんな暮らしをしたいかを考えてから住まい選びを始めることがおすすめです。
老人ホームよりは安いといっても、一般的な賃貸よりは割高にはなります。費用や場所、サービスなど、自分が希望する点を満たしているかどうかを確認するようにしましょう。介護の度合いによっては住み続けられないところもあるためチェックが必要です。
まとめ
本記事では、シニア向け賃貸住宅と高齢者向け住宅について解説しました。どちらを選んでも、シニアの方にとって安心して快適に暮らせる住まいです。
プライバシーを保ちながら普通の生活を楽しみたいけど、何かあったときのためのサポートもほしいという方は、シニア向け賃貸住宅や高齢者向け住宅での生活を検討してみるとよいでしょう。