サ高住は事故が多い?事故の原因と安全体制のチェック方法

公開日:2024/06/15  

事故が多い

高齢者は病気で体調を崩しやすく、転倒などの事故が起きやすいため、住環境の安全体制の確認が重要です。本記事では、サ高住で発生しやすい事故とその背後に潜む要因を明らかにします。これらのポイントは、サ高住を選ぶ際に不可欠な要素です。また、施設の安全体制を確認する方法についても解説します。

事故が多いってホント?実際の発生率と事故の原因

高齢者向けの住宅サービスである、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)において、事故が多発しているとの報告があります。2017年に行われた朝日新聞の調査(2015年1月〜2016年8月末までのデータ)によると、3,362件もの事故が報告され、そのうち骨折がもっとも多い1,337件(40%)でした。

一方で、病死以外の死亡が147件(7%)です。これには、事故が発生する時間帯や場所、サ高住の現状と問題点が影響している可能性があります。まず、事故が発生する時間帯について解説します。報告された事故の半数以上が個室で発生し、そのうち991件が職員が少ない午後5時から翌日午前9時の間に発生していることがわかっています。

職員が不在の時間帯において、入居者がより自立性を求めることが影響している可能性があります。この時間帯における事故の多発は、運営体制や介護の必要性といった要因が複雑に絡み合っていることを示唆しています。

必要な介護と運営体制が合っていない可能性がある

先述したとおり、サ高住の現状と問題点が施設内で事故が起きてしまう原因のひとつとして考えられます。もともと自立した高齢者の住み替え先として、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)は位置づけられていました。

実際には介護が必要な高齢者が多く住んでおり、その結果、介護施設化が進行しています。サ高住は、自立した生活が可能な高齢者を対象にプランを組み、サービスを提供する想定の施設です。しかし、実際には身体的なケアや介護が必要な入居者が増加しているため、施設側でも対応が追いつかないのが現状です。

スタッフの質や数、設備の数やメンテナンスが必要な介護に追いついていないため、介護が必要な入居者にとってサ高住での生活は期待した通りにはいかない可能性があります。たとえば、運動能力が低下している入居者が、十分なサポートがないまま日常生活を送ることは、転倒や怪我のリスクを高めます。

また、認知症のある入居者にとって必要な細心の注意と適切なサポートが不足していると、ほかの入居者との深刻なトラブルにつながりかねません。介護施設化する状況は事故の多発につながる可能性があり、背後にある必要な介護と運営体制のミスマッチが原因です。

施設の安全体制はどうチェックすべきか?

大切な家族の安全を守るためにも、サ高住への入居を検討する際には安全体制の確認が重要です。介護付き有料老人ホームや特別養護老人ホームとは異なり、サ高住は自立した生活が基本であるため、安全体制の充実がとくに求められます。以下は、資料や見学時に確認しておくべきポイントです。

緊急通報システム

緊急ボタンが事故が起こりやすい場所に適切に設置されているか確認しましょう。その際、通報先と駆けつける人を確認しておくことも大切です。相談員が不在の場合、通報先や誰が駆けつけるかについて具体的な情報を得ておきましょう。

センサーの設置箇所

転倒の可能性が高い場合、見守り用のセンサーを設置するケースがあります。センサーの使用により、転倒や転落事故を予防するためです。センサーが入居者の生活動線に適切に配置されているか確認し、安全面での配慮が行き届いているか確かめましょう。

相談員の資格・経験

スタッフが緊急時に適切に対応できる経験を有しているか確認しましょう。日中の人員体制も世帯に対する相談員の割合や、要介護者・認知症高齢者の数に対するスタッフ配置が適切かどうか確認します。

夜間の人員体制

サ高住には、夜間のスタッフの配置が義務づけられていません。夜間にスタッフが配置されているかどうか確認し、入居者の安全を確保するための対策が取られているか確認しましょう。サ高住での事故は、スタッフの少ない時間帯もしくは常駐していない時間帯に起きがちです。とくに夜間配置がない場合、緊急時の対応策や通報先などについて確認すべきです。

緊急時対応のスタッフ教育

スタッフが緊急時にどのように対応しているか、そして緊急時対応を学ぶための研修が行われているか確認します。いかに入居者本人が元気でも、高齢であれば急に体調を崩したり、突然転倒してケガをしたりすることも十分に考えられます。

そのときどれだけ適切な対応ができるかという点が、高齢者の安全を守るために非常に重要です。事故や緊急時の対策が充実している施設は、入居者の安心感と生活の品質向上に繋がります。

まとめ

サ高住の現状における事故の多発は、必要な介護と運営体制のミスマッチが背景にある可能性があります。そのため、ミスマッチが起きないよう注意して施設を選び、入居を検討する際には施設の安全体制が十分かどうかを判断することが、円滑な生活を送るための基本です。また、高齢者が快適で安心して生活できる場所を提供するために、関係者同士で協力しあい、継続的な改善を図ることが不可欠です。

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