日常生活に支援が必要な「要介護3」の状態と他の介護度との違いを解説

公開日:2025/07/15  

要介護3 解説要介護3とは、介護保険制度において比較的重度の支援が必要と認定された状態です。食事や入浴といった基本的な日常生活を自力で行うことが難しく、ほぼ常時介助が求められます。本記事では、要介護3の特徴や、他の介護度との違いについて解説します。介護サービスを検討している人や、家族の状態を把握したい人はぜひ参考にしてください。

ほぼ全面的な介助が必要な状態を「要介護3」としている

要介護3とは、介護保険制度における要介護認定の区分のひとつで、日常生活においてほぼ全面的な介助を必要とする状態を指します。

具体的には、食事や入浴、排せつ、着替えといった身の回りの行動を自分ひとりで行うことが難しく、人の手を借りなければ生活が成り立たない状態であることが少なくありません。認知機能にも支障があるケースがあり、本人の意思確認や安全管理の面でも注意が必要です。

家族が要介護3と認定されたら?まず知っておきたい支援制度と対応方法

家族が要介護3と認定されると、日常生活における多くの場面で介助が必要となり、家庭内でもさまざまな準備や対応が求められます。ここでは、まず検討したい具体的な対応策をご紹介します。

福祉用具のレンタルを検討しよう

要介護3になると、自力での移動や動作が難しくなり、車いすやベッド、手すりなどの福祉用具が必要になる場合があります。これらの福祉用具は、介護保険を利用することでレンタル(貸与)できる仕組みがあり、原則として費用の1割(所得に応じて2割または3割)の自己負担で利用できます。

必要な用具は、ケアマネジャーを通じて福祉用具専門相談員と相談しながら選ぶことができるため安心です。

手すりや段差の解消には住宅改修制度を活用

要介護3と認定された場合、転倒リスクを減らすためにも、住宅内の安全対策が重要になります。介護保険制度では「住宅改修費の支給制度」があり、手すりの設置や段差の解消、滑り防止の床材への変更などに対して、上限20万円までの工事費用が支給されます。

申請は市区町村への事前手続きが必要となるため、まずはケアマネジャーや地域包括支援センターに相談しましょう。

要介護3と要介護2の違いとは?

要介護2と要介護3は、どちらも介護が必要な状態ではありますが、その介助の必要度には大きな違いがあります。要介護2では、食事や排せつなど基本的な動作は自分でできることが多く、主に移動や入浴、調理といった生活全般において、見守りや部分的な介助が必要なレベルです。一方で要介護3になると、食事・排せつ・入浴などの日常生活の多くにおいて自力での対応が難しく、ほぼ全面的な介助が求められるようになります。

また、理解力や認知機能の面でも違いがあり、要介護3では認知症の症状が見られるケースも多く、常時の見守りが必要になることがあります。介護度が上がることで、利用できる介護サービスの内容や量も増えるため、適切な支援を受けるためには違いを理解しておくことが大切です。

要介護3で利用できる自宅・通所・入所ごとの支援内容

要介護3と認定された人は、日常生活の多くに介助が必要なため、介護保険制度を活用して適切なサービスを受けることが大切です。ここでは、主な4つのサービスについて紹介します。

自宅で介護を受けたいなら「訪問型サービス」

自宅での生活を続けながら介護を受けたい場合には、訪問型サービスの利用が便利です。訪問介護では、ヘルパーが自宅を訪問し、食事や排せつ、掃除などの支援を行ってくれます。

また、訪問入浴では専用の浴槽を使って自宅での入浴をサポートしてくれるほか、訪問リハビリテーションでは、理学療法士などが訪れて身体機能の維持・回復を手助けします。住み慣れた家で安心して過ごすための強い味方です。

日中だけ施設で過ごす「通所型サービス」

日中の時間帯だけ施設に通ってサービスを受けるのが「通所型サービス」です。代表的なのがデイサービスで、施設での入浴・食事・レクリエーションなどを通じて、生活リズムの維持や社会交流の場にもなります。

家族の介護負担を軽減しつつ、本人も楽しく通えるサービスです。

短期間だけ施設で過ごせる「短期入所型サービス」

一時的に家での介護が難しいときには「短期入所型サービス(ショートステイ)」の利用が便利です。数日から数週間までの範囲で、介護施設に宿泊しながら食事や入浴などの介護を受けることができます。

介護する家族が病気や旅行などで一時的に介護できない場合や、介護疲れによるリフレッシュを目的とした利用にも適しています。

常時介護が必要なら「入所型施設」も検討を

要介護3ともなると、自宅での介護が難しくなることもあります。その場合は、常時介護スタッフが在中する入所型施設の利用を検討しましょう。

特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、介護型の高齢者向け住宅などでは、日常生活全般にわたる介助が受けられるため、安心して生活することができます。費用や施設の特徴はさまざまなので、事前に見学や相談を行い、本人に合った施設選びを行うことが大切です。

まとめ

要介護3と認定された場合、日常生活の多くにおいて介助が必要となり、家族だけでの対応は難しくなることもあります。しかし、介護保険制度を利用すれば、自宅での訪問介護や施設への通所、短期入所、入所型施設の利用など、状況に応じた支援を受けることが可能です。また、要介護2との違いを正しく理解することで、必要なサービスや支援内容を選びやすくなります。無理をせず、公的な制度を活用しながら、安心できる介護環境を整えていきましょう。

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